長きに渡り、人間の価値観において、プラスとなるもの、ポジティブになることばかりを追い求めてきました。
昔から、個人・組織・集団的に良い事、嬉しい事があると、お祝いしてきましたね。
五穀豊穣を祈る前祝いにならって、自分の成功(プラスの結果)を願う前祝いをしたかもしれません。
でも、宇宙の万物は陰陽で成り立っていますから、一方向に偏ると、バランスが崩れます。
では、偏りを解き、対等且つ公平に戻すには、どうしましょうか?
答えは、「それまで祝ってこなかった側面を祝う」です。
『陽を祝う』のと同等に『陰を祝う』ことで、偏りが解かれて、同等になるのです。
さて、人間意識にとっての『陰』ってなんでしょう?
倫理とか社会性から「あってはならない」と圧し潰されてきた負の感情が引き起こす都合が悪い、裁いてきた、認めなかったモノコトが『陰』の役割を担っています。
都合が悪いことを祝うなんて、人間ならイヤなのが当たり前。
でも、ここで腹をくくって「大人になるぞ」と決意して、神魂となり、『陰』を祝うを実践していくのは、人型生命体の共通の課題です。
昨今のパンデミックから、『陽』になっても、祝えない状況を、小さな光冠が作ってくれています。
これは、陰を祝うチャンスです。
ただ、人間にとって得する『陰』を祝うなら、それはノーカウントです。
この世界的な騒動をきっかけに、陰・闇・悪としてきたモノコトにくっつけてきた負の感情・肉体の疼きを「それでよし」と認めて、喜んで感謝して、祝福して、愛に蘇らせるのです。
それができるのは自分自身だけです。
なぜなら、同じ場を共有していても、人それぞれに生きている世界は違うから。
マスクなしで外を歩いていると、しかめっ面をして避けていく人もいれば、にこやかに挨拶する人もいて、街行く人々の何気ない行動から、「人それぞれ違う世界を観ている」と読み取れます。
先日、同居人である高齢の母が、いつまでも記憶の囚人になっている ので、怒りに近い衝動とともに、真剣に陰陽について話しました。
引き寄せの瞑想や、ポジティブ思考で気分を紛わすことがスピリチャルと思っている彼女でも、陰陽を同等に祝う重要性については、「わからなくはない」とのことでした。
できているかどうか わからなくても、やってるつもりなら、ちゃんと不調和な現象で教えてくれますから、安心してください。
そこで「できてない」と嘆きに使うのではなく、祝い残しのないように教えてくれたことに感謝して、祝福していきましょう。