図書館にて、ものすごい自由で、多才な単細胞生物を発見。
それは『変形菌』(もしくは『粘菌』)
まずは写真でご紹介。(スライドしてご覧ください)
『菌』といっても、菌類ではなく、動物でも、植物でもないアメーバの一種。
その変幻自在な生態は、
①飛散した胞子から、粘菌アメーバが這い出てくる。
②粘菌アメーバは、バクテリアを食べて成長し、分裂を繰り返して増えていく。

③性の異なる(+)と(-)の粘菌アメーバが融合して接合体となる。
④接合体は、バクテリアやカビなどの微生物を食べて、スライムのような変形体に成長する。
変形体は、大きくなっても(1メートルを超えるものもある)細胞分裂はしない。内部の核は次々に分裂していき、無数の核を持つ。

⑤機が熟すと、いくつもの小さな塊に分かれ、たくさんの胞子がつまったキノコのような子実体になって胞子を放出。

①~⑤のサイクルで、遺伝的には同一の新しい個体となり転生を繰り返します。
それと、危機的状況に置かれると菌核という休眠状態に入り、生育環境が整うと活性化する「死なない」側面も注目です。
家での飼育は、出来なくはないけど難しいそうで、ダイオウグソクムシと同じで、天地自然の法則(天意)の場では、死なない能力も含めて、進化し続けるのです。
発芽には水分が必要なので、朽木や土壌内など暗くて湿気の多いところで発芽して、変形体が成熟すると、明るく湿気の少ない場所に移動して、子実体になり、乾燥すると胞子が飛散します。
ジメジメした場所で成長して、機が熟すと、日の当たるカラカラになれる場所に、自ら移動するんです。
脳はないのに、知性を持った変形菌。
アメーバに神を観るいい機会となりました。
ひとつの生命体が、アメーバのような動物的な時期もあれば、キノコのような菌類的な時期もあり、「こうあるべき」が通用しないお手本のような生き物。
そんな変形菌に学ぶのは、私たちも、脳を通さずとも、成熟すると然るべき動きを元から知ってると思い出すこと。
単細胞生物に学ぶなんて、プライドが許さない?
プライドを誇示するのは自由ですが、それが成熟した者の然るべき動きでしょうか?
人間プログラムの頭で考えるのをお休みして、本質に戻って神返る機会になれば幸いです。