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グルメに学ぶ大人の器

 

『天国と地獄~サイコな2人~』や『ハコヅメ~たたかう交番女子~』など、毎度おなじみドラマに真を観るシリーズ第?弾。

今回は、2度めの登場となる『孤独のグルメ』Season10の最新話に観る「大人の器」をお送りします。

 

昔ながらの定食屋さんで、さらっとインスタントコーヒーを注文するシーンに、『グルメ』を謳っていながら、食にこだわりを持ち込まないオープンマインドが現れていて、

 

コーヒーを一口飲んだ後、納得したような微笑みで「うん、おいしいですよ」と呟きながら、お茶請けにお新香を頬張るシーンに、なんでもアリを楽しむ本来の豊かさが現れていて、

 

一見、場違いに見える田舎の古びた店内と、かしこまったスーツ姿のコントラストが美しく、光の反射で中高年のおっさんがキラキラしていて、《本来の大人は、なんてことない瞬間も光輝いている》を見事に表現しています。

 

 

好きなものを追い求める姿勢は一切なく、その時々の状況を受け容れて、行き着いたお店に入り、提供されているメニューの中から、食べたいものを注文し、ありがたく、おいしく頂くスタンスは、『今』を味わう大人の器そのものです。

 

 

Season1から一通り拝見していて、美味しそうな食事と食べっぷりを見るだけで充分だったので、まさかこの番組で、映像の美しさに感動するとは思いませんでした。

 

そして、インスタントコーヒーを定食メニューと並列して掲げる店主のセンスにも「どれも同等」の懐の深さが現れています。

 

主人公は意図的に作られた架空の人物でも、舞台は実際に営業している店舗なので、これは小手先の演出ではありません。

 

職業の鎧を外してみれば、大人の器を体現している者は至る所に存在しますから、職業と霊的成長は関係ないことがお伝えできれば幸いです。